• 四十代夫婦が綴る書評と雑記

新着情報

書評「そういうゲーム」 軽やかに穏やかに。

そういうゲーム [ ヨシタケシンスケ ] ヨシタケシンスケさんによる、人生について穏やかに見つめ直すことができる絵本。 人生の諸々を、あるいは人生自体をゲームに例えるって聞くと、 なんだか諦めや冷たさのようなものを連想し …

2024年12月15日 /
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書評「君のクイズ」 0文字回答を追う中で浮かび上がる心理。

君のクイズ [ 小川哲 ] 直木賞作家・小川哲によるクイズ番組を題材にしたミステリー。 問題が一文字も読み上げられていない中、答えることが可能なのか。 クイズ番組の決勝での魔法ともヤラせとも見えるゼロ文字押し。 敗れた主 …

2024年11月30日 /
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書評「はじめて学ぶみんなの政治」 絵本コーナー付近にある大人向けの一冊。

図解 はじめて学ぶ みんなの政治 [ 浜崎絵梨 ] ここ数ヶ月、国内外での選挙関連のニュースに触れる度、 自分の政治に関する知識がいかに足りないかを思い知りました。 衆議院議員選挙と首相指名、アメリカ合衆国大統領選挙、兵 …

2024年11月25日 /
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書評「カーテンコール」 バイタリティに尊敬を。

カーテンコール [ 筒井 康隆 ] 筒井康隆の最後の作品集になるとされている一冊。 作品に世相や老いに対する心情が滲んでいるように感じます。 元々、モチーフに社会批判を盛り込むことは多い作家だと思いますが、 掌編小説集と …

2024年11月16日 /
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書評「バンド論」 フロントマンの言葉に宿る魅力。

バンド論 [ 山口 一郎 ] それぞれ魅力あるバンドのボーカリストである5名がバンドや活動の動機等について語る内容。 バンド論とは銘打たれているが、そこだけに留まらず、音楽に対する思い、 バンドメンバーとの関係性、自身が …

2024年11月10日 /
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書評「東京」 スタイリッシュな線で描かれる東京の空気。

東京 (その他) [ 上條 淳士 ] スタイリッシュで美しいイラストはもちろん魅力的。 漫画は原稿に近いようなベタの濃淡まで伝わる形で収められており、 じっとその技術とセンスに見入ってしまいます。 タイトル通り、この本で …

2024年11月4日 /
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書評「その世とこの世」 二人の在り方を感じる一冊。

その世とこの世 [ 谷川 俊太郎 ] 往復書簡ではあるものの、二人の手紙はあまりトピックを強くは共有しない。 ブレイディみかこからのトピックに対し、谷川俊太郎が乗っからない感覚があります。 すれ違っていたり、ずれているの …

2024年10月26日 /
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書評「盗作」 心に馴染むミステリアスな作品。

【中古】 盗作/伊藤たかみ(著者) 伊藤たかみの2003年出版の作品。今はちょっと手に入りづらいかもしれません。 ミリテリアスな小説だが、ミステリー小説ではないです。 主人公であるスランプ中の作家は、死んでしまった友人の …

2024年10月19日 /
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書評「安西水丸 東京ハイキング」 粋で身軽な東京散歩。

安西水丸 東京ハイキング [ 安西水丸 ] 私は飛行機の機内誌に載っているエッセイを読むのが好きです。 最近だと浅田次郎さんや吉田修一さん等が書かれていますよね。 この本は、東京メトロの機関誌に載っていたわけではありませ …

2024年10月13日 /
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書評「黄金比の縁」 社会派お仕事復讐劇。

黄金比の縁 [ 石田 夏穂 ] 設定やプロットだけでスタンディングオベーションを送りたくなるような 作品というのが、時々ありますよね。 私にとっては、この小説がまさにそれ。 プロセス部から放り出されて人事部に配属された主 …

2024年10月5日 /
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書評「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 タイトルから受ける印象とは異なる読み心地。

なぜ働いていると本が読めなくなるのか【電子書籍】[ 三宅香帆 ] このタイトルから想像していた内容とは違う雰囲気に「おや?」と思うものの、 これがかなり面白かったです。 日本人の読書習慣と労働意識や労働時間を軸に、年代を …

2024年9月28日 /
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書評「栄光のバックホーム」 母が語る横田慎太郎の生き様。

栄光のバックホーム 横田慎太郎、永遠の背番号24 [ 中井 由梨子 ] いずれ阪神タイガースの主軸を担う存在と期待されるも、 闘病の末に惜しまれながら2023年にこの世を去った横田慎太郎。 この本はそんな横田選手の母から …

2024年9月15日 /
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