文庫 プロレタリア芸人 (扶桑社BOOKS文庫) よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人、ソラシド本坊元児の苦しいアルバイト生活を書いたエッセイ。 私が本坊さんを知ったのは、とろサーモン村田さんが撮ったドキュメ …
続きを読む犬のかたちをしているもの (集英社文庫) 今や芥川賞作家となった高瀬隼子のデビュー作であり、第43回すばる文学賞受賞作。 セックスレス状態だった恋人が金を払ってセックスし妊娠させた女性から、 これから生まれてくる子どもを …
続きを読む人間みたいに生きている 佐原ひかりの三作目。 全三冊、読んでの感想として、この作家の小説はフェアだなと思いました。 小説というものは大抵、語り手か視点人物に寄り添って書かれているものが多いと思います。 一人称であれば語る …
続きを読むシンジケート[新装版] 1990年に出版された穂村弘の第一歌集が2021年に新装版となって再出版。 この新装版は表紙の絵がヒグチユウコ、装丁は名久井直子、解説は高橋源一郎、といった超豪華メンバー。 私が初めて穂村弘という …
続きを読む奇跡のバックホーム 阪神タイガースを背負って立つ選手になるはずとファンから将来を嘱望されながら、 脳腫瘍との闘いにより、プロ野球選手としてのキャリアを6年で終えることとなった横田慎太郎の本。 素直な想いと言葉で綴られる闘 …
続きを読むこんとん 中国神話に登場する「渾沌」の伝説をもとにして、 文を夢枕獏、絵を松本大洋が手がけた絵本。 40代の私にとって、松本大洋は学生時代からのヒーローです。 大学に入り、地元では知らなかった価値観や嗜好に触れて、大きく …
続きを読む武道館 (文春文庫) 直木賞作家である朝井リョウが、武道館ライブを目標に活動するアイドルグループを描いた作品。 アイドルに興味が無い人でもよく知る出来事もモチーフに加えられているため、 ストーリーに入り込みやすいと思いま …
続きを読む八王子市夢美術館で開催されている「ピーター・シスの闇と夢」に行ってきました。 ピーター・シスは、チェコスロヴァキア生まれで、現代アメリカを代表する絵本作家です。 日本だと、このチェコに生まれたという意味合いが伝わりづらい …
続きを読むペーパー・リリイ 結婚詐欺師の姪と、その詐欺師に騙された女、二人の旅路。 妙な関係性の二人は、性格もまるで違うし、女子高生と三十代で世代も違います。 この二人、ちょっと誤解を生みそうな言い方になってしまいそうですが、 私 …
続きを読む私の文学史: なぜ俺はこんな人間になったのか? (NHK出版新書 681) NHK文化センター青山教室での講義をもとにした本。 町田康の文学における原点や思考、幼い頃の記憶等を、かなり率直に語った内容でした。 しかし、そ …
続きを読むきみに贈る本 中日新聞・東京新聞での連載を書籍化した書評集。 中村文則・佐川光晴・山崎ナオコーラ・窪美澄・朝井リョウ・円城塔、6人の作家が、 9冊から10冊(うち1冊は自著)紹介しているのですが、 1冊あたり2ページ半ほ …
続きを読む完全犯罪の恋 ソール・ライターの写真を用いた表紙に惹かれ、手に取りつつも、 何だか田中慎弥らしくないタイトルだな、と思いました。 その印象は、序盤を過ぎた頃、いつの間にか消えていました。 芥川賞作家の著者本人を思わせる四 …
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