クララとお日さま カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞後、第一作。 AFと呼ばれるAI人口知能を有したロボット・クララと、 彼女と共に暮らすことになった少女ジョジーの交流、二人を取り巻く人々との暮らしが描かれています。 …
続きを読む畏れ入谷の彼女の柘榴 私が学生の頃、後輩が舞城王太郎さんのファンでよく薦められました。もう二十年も前のことです。 当時は近代文学のゼミとサークル活動に忙しく、なかなか手に取ることが出来ませんでした。 それから随分と時は経 …
続きを読むラーメンカレー 芥川賞作家 滝口悠生の連作短編集。 ラーメンとカレーというこれ以上ないほどにポピュラーな食べ物がタイトルに並んでいるため、 勝手にほのぼのとしてポップな作品をイメージしていましたが、これがなかなか癖のある …
続きを読む両手にトカレフ ブレイディみかこさんによる小説。 ドラッグに依存する母と、幼く繊細な弟と共に暮らす14歳のミアが主人公です。 家は貧しく、頼りにはならない母の代わりに、彼女が弟の世話も一手に引き受けている現状。 そんな苦 …
続きを読む町田市民文学館ことばらんどにて、今日マチ子さんの展覧会がやっていると知り、行ってきました。 今日さんといえば代表作である『センネン画報』でその淡く綺麗で かわいらしい絵を知っている方も多いとは思いますが、 コロナ禍から少 …
続きを読む星に帰れよ 当時16歳にして文藝賞優秀作を受賞した新胡桃さんの作品。 描かれる学校生活は、普遍的な要素もありつつ、現代的。鋭敏な視点がリアリティを生んでいます。 肥大して凝り固まった自意識を抱え、その大きさも固さも自覚し …
続きを読む投げない怪物: 佐々木朗希と高校野球の新時代 甲子園と令和の怪物(小学館新書) 加筆と再構成の上で改題されているようですが、私が読んだのは加筆前のもの。 2019年夏の甲子園予選、岩手大会決勝で佐々木朗希投手が登板しなか …
続きを読む紅だ! 直木賞作家である桜庭一樹の書き下ろし作品。 この作者にしては、本作は随分ストレートにエンタテイメント性を重視している印象でした。 元オリンピック・テコンドー代表と、元警察官のバディもの。 この主人公である二人の探 …
続きを読むテクノカットにDCブランド サブカルの雄、みうらじゅんさんが自らの迷走の時代を書いたエッセイ。 雑誌「コンティニュー」に連載されていただけあって、中盤までは若かりし頃を ファミコン等のゲームの思い出と共に振り返っている内 …
続きを読むとあるひととき: 作家の朝、夕暮れ、午後十一時 14名の作家の「朝」「夕暮れ時」「午後11時」について書かれたエッセイです。 それぞれの作家さんならではの視点で描かれたひとときの描写と、 あたたかな挿絵で、ほっと心が和み …
続きを読む秋田さんの卵 伊藤たかみ「ボギー、愛しているか」「秋田さんの卵」の二編を収録。 この作家は書いているものの面白さに比して、随分と過小評価されていないだろうかと 私は常々思っています。 芥川賞作家に対して過小評価という言葉 …
続きを読む文庫 死にたい夜にかぎって (扶桑社BOOKS) 日刊SPA!での連載に加筆修正した爪切男のエッセイ。 アスカという女性との6年に渡る多難な同棲生活を中心に、 過去に出会った女性、夢を忘れて忙殺される日々等を書いています …
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