展覧会「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」の図録。
この展覧会、すごく行きたかったんだけど予定が合わず行けなかったんです。
その後、数年して信藤さんは亡くなり、
残念ながら新たなアートワークを見ることは出来なくなりました。
ミスチルやフリッパーズギター、ピチカート等々、手がけたCDジャケットは夥しい数にのぼりますし、
誰もが知る名ジャケットも数えきれない程です。
ただ、私にとって印象的なのは世代もあって、
BLANKEY JET CITY 「ロメオの心臓」
MY LITTLE LOVER 「evergreen」
の二作品ですね。
かっこよさ、かわいさ、この二つが共存し得るのだと知ったジャケットです。
自分の中にあるお洒落の基準に明確に影響を与えられたアートワークでしたね。
信藤さんの手がけたジャケットの全てが好きだとは言いません。
好きなバンドでも、あのジャケットは無いわぁ、ってのが実は信藤さんによるものだったということが、
私には二度ありました。
それでも、この素晴らしいアートディレクターがいたからこそ、
音楽を聴きながらジャケットに見惚れるような素敵な経験があったんですよね。
この図録に掲載された仕事の量や守備範囲には驚かされるばかりですが、
え、これも信藤さんなの? って発見もたくさんありました。
もう随分昔の作品を耳と目で覚えているという事実は、実は凄いことですよね。
頁を捲りながら、デザインの力を強く感じました。