• 四十代夫婦が綴る書評と雑記
星の王子さま (集英社文庫(海外)) [ サンテグジュペリ ]

こんな有名な本を読まずに中年になってしまいました。

しかし、池澤夏樹が翻訳していることに惹かれ、ついに購入。

示唆に富み、考えは巡り、気づかされることも多い。

それは、よくわかるんです。

でも……なんだろう、入り込みきれない。

僅かながら、王子のことを

煩わしく疎ましく思う気持ちが、

心から消えないんです。

王子からすればきっと奇妙に感じられる生活が、

心の翳りを作っているのでしょう。

でも、きっともう消し切ることは出来ない。

染まり尽くす前に読むべき本なのかもしれませんね。

自分もまた王子が立ち寄る惑星の奇妙な住人なのだという

当然の事実に気付かされた感覚です。

旅する側ではなく、立ち寄られる側。

語る側ではなく、語られる側。

若いうちに読むべき本ってのは存在するんだと思います。

この本が若い誰かの心を救うと良いな、と漠然と感じました。

ちなみに、すっかりおじさんである私は漫画太郎の「星の王子さま」は全話読んでおりました。

色んな星に行くのは一緒だけど、内容が全然違う!

気になる方はこちらもどうぞ。


星の王子さま 1【電子書籍】[ 漫☆画太郎 ]

意外と長い力作でした。まぁ、感想は人それぞれ。もしかしたら原作ファンはお怒りになるかも……。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です