いずれ阪神タイガースの主軸を担う存在と期待されるも、
闘病の末に惜しまれながら2023年にこの世を去った横田慎太郎。
この本はそんな横田選手の母からの視点で語られた内容です。
阪神ファンとしてはこの表紙の写真だけで泣いてしまいそうになるのですが、グッと堪えました。
読む前から泣くわけにはいきませんからね……。
我々、阪神ファンのみならず多くの野球ファンの心に残る奇跡のバックホーム以降の
講演活動や闘病生活についても書かれています。
母として妻として語られる横田家の生活は、読んでいると辛くなりますが、
とても温かみがあり、涙が出てきますが時に笑みも溢れました。
選手として応援していましたが、野球以外の場面でもこんなに魅力的な人間だったのかと
横田慎太郎のことをさらに好きになりました。
息子としての横田、優しく、そしてチャーミング!
本人の著書「奇跡のバックホーム」とはまた異なる視点から綴られる日々は、
家族としての素直で率直な想いが込められていて、
横田が選手としても人間としても多くの人々に愛された存在だったことが改めて伝わります。
「奇跡のバックホーム」とずいぶん似たタイトルだなと思っていたのですが、
読むとこの本のタイトルは「栄光のバックホーム」しか考えられないと感じました。
愛嬌があって、才能があり、努力も惜しまず、そして、人間としてかっこいい選手が
阪神タイガースで背番号24を背負っていた。そのことがファンとして嬉しいし、誇らしい。
「奇跡のバックホーム」を読んだ方、是非こちらの本も手にとってみて欲しい。
「奇跡のバックホーム」は間宮祥太さん主演でテレビドラマ化されましたが、
「栄光のバックホーム」も映画化されます。
公開、楽しみにしています。