法律やルールといったものについて、中学生の生活にあり得そうなことを題材に考えていく本。
大会メンバーの選考方法や学校祭の使用教室決定といった普遍的なものから、
性的指向のアウティングというこれから普遍的になっていくであろう問題まで、
共に考えるような語りで綴られています。
答えだけを示すのではなく、思考のルートを提示してくれるので、
読んでいて自分の脳と心が動いていく感覚がありました。
もちろん中高生にも伝わりやすいはず、
そして校内や放課後の出来事から広げて、実際の判例にも触れているので
大人が読んでも興味深いです。
ちくまQブックスらしいレンジの広さと敷居の低さが存分に発揮されている一冊だと感じました。
ページ数は多くないのでさらりと読めますが、内容はしっかり楽しめるものです。