• 四十代夫婦が綴る書評と雑記
深呼吸の必要 (ハルキ文庫)

長田弘の代表作ですね。

すごく印象的なタイトルですよね、私は若い頃に「深呼吸の必要」という映画のタイトルで目にしてから、

やけに心に残る言葉です。

映画とこの詩集自体には内容の関連はありませんが、もちろんこの詩集がタイトルの由来です。

ただ詩集とは言いつつ、中には随筆のように感じる文章もあります。

詩情というより、物語性を感じることが幾度かありました。

歩くこと自体を楽しめていない自分に気づいたような時、

この本を上着のポケットに入れて小道を通って、用も無く出かけたくなります。

路地を通って、滑り台しかないような小さな公園のベンチで、

気張らず頁を捲る、そういう余暇があっても良いですよね、大人にだって。

いや、大人にこそ、か。


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