デッドライン(新潮文庫) 先日発表された第169回芥川龍之介賞でも「エレクトリック」で候補となった千葉雅也の初小説。 芥川賞候補には三度なっていますが、この「デッドライン」も候補作品でした。 作品と作者は分けて考えられる …
続きを読むここは 最果タヒの初絵本。 絵は100%ORANGEの及川賢治。 視点が大きく広がったり、別の角度で見ることに気づく素敵な絵本でした。 とはいえ、そんなのは大人の感想であって、 この絵本の良いところは、当然のように子ども …
続きを読む飽きっぽいのがこども。 友人の子や、甥っ子、姪っ子を見ていて思うのは、 「あれ、プレゼントしたおもちゃ、もう飽きちゃったの?」ってこと。 アンパンマンの遊具、跨がれるような車、色々吟味しても、 それがこどもの琴線にヒット …
続きを読む文庫 プロレタリア芸人 (扶桑社BOOKS文庫) よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人、ソラシド本坊元児の苦しいアルバイト生活を書いたエッセイ。 私が本坊さんを知ったのは、とろサーモン村田さんが撮ったドキュメ …
続きを読む犬のかたちをしているもの (集英社文庫) 今や芥川賞作家となった高瀬隼子のデビュー作であり、第43回すばる文学賞受賞作。 セックスレス状態だった恋人が金を払ってセックスし妊娠させた女性から、 これから生まれてくる子どもを …
続きを読む人間みたいに生きている 佐原ひかりの三作目。 全三冊、読んでの感想として、この作家の小説はフェアだなと思いました。 小説というものは大抵、語り手か視点人物に寄り添って書かれているものが多いと思います。 一人称であれば語る …
続きを読むシンジケート[新装版] 1990年に出版された穂村弘の第一歌集が2021年に新装版となって再出版。 この新装版は表紙の絵がヒグチユウコ、装丁は名久井直子、解説は高橋源一郎、といった超豪華メンバー。 私が初めて穂村弘という …
続きを読む奇跡のバックホーム 阪神タイガースを背負って立つ選手になるはずとファンから将来を嘱望されながら、 脳腫瘍との闘いにより、プロ野球選手としてのキャリアを6年で終えることとなった横田慎太郎の本。 素直な想いと言葉で綴られる闘 …
続きを読むこんとん 中国神話に登場する「渾沌」の伝説をもとにして、 文を夢枕獏、絵を松本大洋が手がけた絵本。 40代の私にとって、松本大洋は学生時代からのヒーローです。 大学に入り、地元では知らなかった価値観や嗜好に触れて、大きく …
続きを読む武道館 (文春文庫) 直木賞作家である朝井リョウが、武道館ライブを目標に活動するアイドルグループを描いた作品。 アイドルに興味が無い人でもよく知る出来事もモチーフに加えられているため、 ストーリーに入り込みやすいと思いま …
続きを読む八王子市夢美術館で開催されている「ピーター・シスの闇と夢」に行ってきました。 ピーター・シスは、チェコスロヴァキア生まれで、現代アメリカを代表する絵本作家です。 日本だと、このチェコに生まれたという意味合いが伝わりづらい …
続きを読む