北海道の田舎で育った私には、ロイヤルホストは縁遠いもので、
初めて強烈にその名を意識したのはスピッツの名曲「ナナへの気持ち」でした。
行ったことすらないファミレスになんだか甘酸っぱい記憶が付与された、いまだに大好きな曲です。
その後、幾度かの引越しを経て、最寄駅にロイホがある街に住み、
ようやくその味や佇まいを体感することになりました。
何を食べてもおいしいんですよね、ロイホって。
あの曲から想像していた感じとはまるで違ったけど、
他のファミレスチェーンの価格帯から少し高いだけあって、
しっかりとその価格差の分以上の満足感があります。
その満足が味だけではないというところがロイホの魅力であり魔力。
ここに収められたエッセイにはどれも数ページに渡り、
その魅力や魔力に惹かれる人々の気持ちがたっぷりと書かれています。
ストレートに好きなメニューに対する情熱を語る人、
ロイホという空間について語る人、
ロイホにまつわる思い出を語る人、様々ですが共通しているのは隠す気などないロイホ贔屓。
ロイヤルホストというのは、
愛情を向けられる不思議なファミレスチェーンだというのを再認識させられます。
ロイヤルホストという共通のテーマで書かれているため、
それぞれの書き手による文章の空気感や質感の違いが伝わりやすく興味深いです。
特に面白かったのは、古賀及子、宮島未奈、温又柔、浅井リョウ。
つい先日、行ったばかりなのにまたロイホに行きたくなりました。