穂村弘の短歌やエッセイは面白く読んでいるですが、
この詩集はあまり好きではありませんでした。
なんだか露悪的な印象。
それが強がりや気概に見えれば可愛げに繋がるのでしょうが、
この詩集では性的な表現が多いせいか、
品の無い虚勢に感じて、
穂村弘という人物に対するイメージとどうにも合致しないまま
読み終えてしまったのです。
年齢を重ねるにつれ、露悪的なものを心も身体も拒んでしまうんですよね……。
きっと普段の生活で、そういう存在と直に接して疲れてしまった経験を重ねたから。
31文字の制約がある短歌、ある程度は文字数に制限の無いエッセイ、
このどちらも楽しんでいる作家。
しかし、その中間くらいの文字数にあたる詩になると
自分の好みから離れていってしまうという現象は興味深いものでした。
もちろん短歌、エッセイ、詩は文字数だけで比較されるものでありません。
ただ、正直なところ、短歌と詩については、自分の中で同じような括りにしてしまっていました。
短い文字数で情景や心象を切り抜くという雑な括り。
だからこそ、この二つから受ける差異に戸惑いが大きかったように思います。