著者の佐藤雅彦さんは、私のような四十代の人にとっては
「ポリンキー」「バザールでござーる」等を手がけた方と言えばピンとくるかもしれません。
懐かしいですよね、NECのCM!
「だんご三兄弟」のプロデュースに「ピタゴラスイッチ」の監修もされていると聞けば、
発想力と柔軟性に秀でた方だというのは誰もが想像できると思います。
そんな佐藤さんの本ですが、読んでいると柔らかに穏やかに
自分の思考が広がっていくのを楽しめます。
「哲学」という言葉に身構える必要は一切無いし、仮に構えても、
ほんわかとした絵と優しい言葉に固い心も考えも、ふにゃりと解されます。
大人がリラックスのために読んでも目から鱗で新たな考え方を学べるし、
何となく本棚に置いて子供が手にとっても、きっと気楽に楽しく読めると思います。
年齢を問わず、少しだけ発想や思考に深みや新鮮さを与えてくれる良書ですよ。
私も気負わず身構えず、新たな心持ちで物事を見つめられそうな気分になりました。