長田弘の代表作ですね。
すごく印象的なタイトルですよね、私は若い頃に「深呼吸の必要」という映画のタイトルで目にしてから、
やけに心に残る言葉です。
映画とこの詩集自体には内容の関連はありませんが、もちろんこの詩集がタイトルの由来です。
ただ詩集とは言いつつ、中には随筆のように感じる文章もあります。
詩情というより、物語性を感じることが幾度かありました。
歩くこと自体を楽しめていない自分に気づいたような時、
この本を上着のポケットに入れて小道を通って、用も無く出かけたくなります。
路地を通って、滑り台しかないような小さな公園のベンチで、
気張らず頁を捲る、そういう余暇があっても良いですよね、大人にだって。
いや、大人にこそ、か。