「プロ論」シリーズで知られる上阪徹さんの著書。
個人的にコミュニケーションや面談について考える機会が多かったため読んでみましたが、
時に実際に起きたことを交えて書かれる内容はとても読みやすいです。
人によっては当たり前に出来ていることなのかもしれないけれども、
それらを言語化してノウハウとして教えてもらうと、自分に足りていない
視点や心構えがわかってきました。
伝達力や主張の方法ではなく、誰かの思いを汲み取る、引き出すということに活きる「聞く力」。
その効力に関わる準備のことまで書かれていて、目から鱗といった感覚です。
繰り返し綴られる相手の気持ちになって考える姿勢がちゃんとコミュニケーションの質となって
表れている実例は、悩む人の心にヒントを与えるように感じました。
良品計画の元会長・松井忠三さん、太田光さん、福山雅治さん、役所広司さん等々、
興味を惹かれる方々とのエピソードも多く書かれていますよ。
オンラインでの面談についても頁を割かれています。
普遍的なことも現代的なことも含まれた良書でした。