SNS等でよく目にする機会があった上阪あゆ美さんの歌集。
インパクトのあるタイトルが記憶に強く残っていて、手に取りました。
冷めた心や眼差し、それでも時に燻る想い、不意に熱を持つ気持ち、
そういった様々なものが一首一首に込められているように感じます。
じっくり味わいたくなるものもあれば、何度か読んでも腑に落ちないものもありました。
それでも、やっぱりすごく面白い歌集です。
たった31文字から、素晴らしいワンシーンが想起されて涙が出そうになった歌がありました。
自分のことをうっかり投影して、苦い気持ちになった歌もありました。
ちょっとコミカルなタイトルから想像していたよりも、
シニカルでシリアスな空気感は驚きましたが、とても魅力的。
私のようにこのタイトルが気になっていた方、是非実際に読んでみてください。
驚きとともに、動揺も感動も味わえると思いますよ。