ここ数ヶ月、国内外での選挙関連のニュースに触れる度、
自分の政治に関する知識がいかに足りないかを思い知りました。
衆議院議員選挙と首相指名、アメリカ合衆国大統領選挙、兵庫県知事選、
大きな話題になる政治的な出来事が続きましたが、都度、世論に心が揺れてしまいました。
自分の中に基準や知識が不足しているのが、ここ最近、如実に露わになった感覚です。
どういう立場をとるにせよ一人の大人として然るべきレベルまでは学ばねばと
数冊、政治についての本を読んでみたのですが、記述が思想や信条に添い過ぎているものが多く、
やや辟易……。
自分の政治思想と一致していようとも、必要なのは偏った立場からの解説ではないのです。
そういうわけで、あれこれ手に取って、結果的に子どもから大人まで幅広い年代に向け、
基礎的な成り立ちから世界的な問題、現代的なトピックまで取り上げている
この本を読み込むことにしました。
様々な主義や思想に対する記述は、多角的に眺める感覚で
柔らかな印象のイラストも相俟って頭に入りやすいです。
完全にバイアスや偏りが消えているわけではないと感じます。
ただ、多分こうした本の中ではかなり中立的に書こうとしている部類でしょう。
改めて自分の政治的立場を見つめ直す契機にもなりました。
パッと見では小学生向けのような風体で、絵本コーナーの近くに置かれている書店もありますが、
うーん、中学生以上向けだなぁと感じました。
はじめて学ぶ、というタイトルに却って気恥ずかしさを感じて
手を出しづらく思う方もいるかと思いますが、
私のように、自分の政治的な知識に自信が持てなくなった方、あるいは政治に関心が出てきた方など、
大人がなんとなく手に取るのにも適した、読みやすい一冊ですよ。