鮮烈なデビューを飾った村上龍の二作目。1977年刊行なので、もう49年も前の作品。
この世界情勢の中では特別な響きを持つ作品名、この衝撃的な言葉選びも村上龍の才気の表れなのでしょう。
まさに才気に溢れながら、それが刺々しく結実しているように思います。
棘を魅力的に感じられるか否か、には年齢や英気に活力といったものが関わる気がします。
リアルタイムで触れていれば、新たな才能が目の前にあるのだ、と身震いする思いもあったでしょう。
しかし、今、中年となって読むと、鮮烈な場面の醜悪さを受け止めきれません。
狙って書かれたものであっても、時間をかけて眉を顰めながら読むのは心身ともに負荷がかかります。
とはいえ、明らかに際立った才能が定型的なものを打ち壊すようにギラギラと輝く様は魅力的ではあります。

世代によっては中田英寿と本を出した人、「13歳のハローワーク」の作者、
「カンブリア宮殿」のおじさん、色々なイメージがあるはずです。
ただ、このギラついた鋭さと共に世に出てきた小説家であるということは若い世代に知られていて欲しいし、
初期の作品は読むのならば若いうちに読んで欲しいと思います。

